近年まで「ユニット風呂にに後付け手すりはつけられない」と言われていました。
たとえあっても大きな5センチ程の穴をあけて金属プレートで引っ張って施工する商品もあり
見た目的にも施工技術的にも施工をためらうものが有りました。
ですがユニットに対応するアンカーの開発により難しかった手すりがつけられる様になりました。
技術の進歩ってすごいですよね。
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使用しているプラグの一部です。手すりメーカーによっては付属していない事もあります |
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プラグ上部から。アンカーの形状もまちまちです。 |
一番右の黄色のものがいわゆる一般的なカールプラグと言います。
引っ掛かりがないのでユニット壁面には使えません。
コンクリート壁ならば使えるかもしれませんが荷重がかかるとどうかな?と思える強度です。
真ん中のが一般的なプラスチックのプラグです。引っ掛かりが有り、一見弱そうに思えますが
結構な強度です。側面についているイボイボの引っ掛かりとプラグ自体が膨らむことによって
コンクリートでもユニットでも施工できる優れものです。
今回商品が無かったのでご紹介できませんでしたが、最新型のユニット用プラスチックアンカーはアンカー先端部がねじ込むことによりつぶれてユニットの前面と中面と引っ掛かりができるものも
あります。(アロン化成品にこのようなアンカーを使っている手すりがあります)
そして左側のオレンジの物もユニット兼用のプラスチック製のカールプラグです。
穴をあけプラグを押し込んだだけで既にプラグ自体が抜けない構造になっております。
|タイル張り壁面のお風呂の施工事例
さて一般的なタイル張り(コンクリート壁面)のお風呂の施工をご紹介したいと思います。
取り付けする手すりはTOTO製のインテリアバーL型です。
お風呂はやはり立ち上がりと横移動が重要ですのでこのL型は需要があると思います。
見た目的に手すり色をお風呂壁面と同系色をおすすめする業者さんや、お客様もいるかとは思いますが、別色の方が実はお年寄りには認識しやすく(そうじゃないという方もいられますが・・・)今回のお客様には、あえて別系統色をおすすめしました。
勿論、お客様の了解を得てです。
まずタイル系は探索棒というものを使うのが下地探しに一般的ですが、私は持っていないので
プラスチックハンマーやドライバ-のグリップ部分を用いて「コンコン」と叩き、音が乾いていないか
聞くようにしています。

タイルの穴あけは難しいと言われておりますが、コツとしてはまず初めは錐のサイズを3~4ミリ程度の小さいサイズで穴あけするのが割れない秘訣です。
2回開けるので手間はかかりますがその分、良い仕事ができますよ。
穴あけが終わると締め付けですが、タイルは水が染み込んで行かないようにねじ部分にもコーキング材を一緒に塗布しておきます。

最後にキャップをつけて完成です。もちろんぐらつきが無いかも確認します。
ピンクなので視認性も良いのではないかと思います。
縦手すり部分とドアが近すぎると使いづらいですので若干離し気味につけておくのが
手の挟み込み防止としてはいいようです。
ユニットバス用の手すりは穴あけの個数が多いものや、台座を用いて強度を確保する製品もあります。
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こちらはTOTO製のユニットバス用てすり。穴あけが7か所×2なので結構大変です |

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こちらはアロン化成製の台座付L型。 |
ユニットバスがFRP製の場合はこちらの方がおすすめです。
メーカーによりまた違った考え方もあり、他にも協力接着剤だけで付けてしまう手すりもあります。
アンカー手すりだけが手すり工事っていう概念は技術の進歩により最近はなくなっていますね。
お風呂の手すり工事例、如何でしたでしょうか?TOTO等水道業界に近いメーカー品を扱えるのは
やはり水道工事店の強みです。もし機会がありましたら工務店で扱っている品物とと水道業界メーカーで扱っている品物を比べてみてください。色遣いや製品も本物志向で違いがわかると思います。