|ゲリラ豪雨や融雪時の対抗策。雨水浸透桝って?
こんにちは。住まいる水道です。ここ最近急に寒くなって、東京でも積雪が観測されましたね。
ちょっとした数センチの積雪でも都内は交通機関が大混乱するのは1日だけでなく、
翌日なんかも路面が凍結しますね。みなさま、転倒やケガなどされないようご注意下さい。
さて、雨水や積雪で溶けてきた融雪水の処理が宅内だけでも処理が早ければ、道路側溝に溢れ ないなと思いませんか?
今回は施工例を含めて雨水浸透桝をご説明できればと思います。
|雨水浸透の原理
簡単に言いますと、水の含水量(体積)を増やして、浸透量を調整しながら、地中へ浸透させる桝の事です。
浸透材に砕石がありますが、この砕石が重要で、砕石と砕石のの間に水分を一時的に含ませ、地中への浸透時間を調整する事ができます。
ただ大きくても小さくてもダメで一般的に5号砕石(13mmから20mmの大きさの砕石)程度の大きさが良いようです。
*厳密に言いますと砕石空隙率35%程度を保持できる砕石の大きさの様です。
雨水桝メーカー タキロン より参照
こちらは小口径サイズΦ200mm桝の設置例図面です。 |
|雨水浸透桝-施工例
私が実際に行った雨水浸透桝の施工例を紹介したいと思います。
こちらの工事物件は車庫で、雨水桝には接続されておらず、砂利の庭地に浸透を以前はしておりました。
露出の状態では浸透できる量は限られていたようで、やはり大雨の時は川の様にすごく道路側溝の方に流れていたそうです。
・施工前の状態
雨水管が桝に接続しておりませんでした。 |
・浸透枡の埋設のために掘削する
人力にて掘削。機械掘削だと過剰に掘削しすぎるからです。 |
又、既存地は水道等の埋設物もあったりしますから、少しづつ掘るのが基本です。
90×90×90cm程の体積を掘削しました。
桝底部より約50cm程5号砕石を投入する体積です。
・浸透シートの敷設
不織布の浸透シートを十字に敷きます。
このシートはのちに投入する砕石の隙間を維持する目的があります。
シートが無い状態で施工してしまうと後に砕石と砕石の間に細かい砂やほこりが入ってしまい空隙が無くなります。ですからこのシートは外せません。
シートには厚みがあった方が良いですが破れにくいものであれば薄くてもいいと思います。
またホームセンターで売っている農業用の不織布で施工しても大丈夫だと思います。
・砕石の投入
5号砕石を投入しました。通常と違うのは付き固めはしないことです。
付き固めてしまうと空隙が少なくなってしまいます。
写真上部にあるのが雨水浸透桝です。穴が所々に空いていますね。
底部は全部穴が空いています(底抜けている状態です)
・いよいよ浸透枡を敷設、配管を結ぶ
桝の外側にも不織布を巻いております。穴は小さいので砕石が穴からでちゃうことは無いですが、夏場は虫が小さい穴と砕石の間に侵入しやすいので念のために巻いております。
埋めてしまうと後からはできませんので先に養生対策しときます。
・施工完了
上部まで埋めて完成です。
以上簡単では御座いましたが雨水桝の施工例を見ていただきました。
宅内の雨水の処理がうまくできていますと、大雨時等で道路冠水がなくなり、道路事情もかなり違ってきます。たかが1軒だけでと思われがちですが、アスファルトとコンクリートに囲まれた環境だと浸透する場所がない訳ですからこの際にぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
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