![]() |
下水道の観点から見る宅地を選ぶ際の注意点
非常に複雑な地形を持った日本列島では、住まいの事情で見た場合に、大きな地域差が生じています。
それでも伝統的な考え方なのか、一戸建てを欲しがる日本人はまだまだ多くなっています。
日本では一戸建てを建てる際に様々な要素を検討する必要がありますが、それが市街化調整区域と間近な場所に検討している場合には、下水道についても一考する必要があります。
都市計画と市街化調整区域
基本的に都市計画には市街化区域と市街化調整区域と言う概念がありまして、市街化調整区域では農地が多いので宅地に使うことが厳しく制限されています。
住宅地のど真ん中を好まず、市街化区域ギリギリのところに宅地を建てようと考える人は意外に多く、そこには購入代金も土地付で比較的安くなることが多いという理由も含まれています。
しかし、問題は市街化区域であっても、市街化調整区域に近いエリアになると下水管が来ていないという場合です。そんな場合には一戸建てを建築するのであればどうしても浄化槽、特に合併処理浄化槽を設置することが必要になってきます。
合併浄化槽の工事は規模や状況にもよりますが、1,000,000円を超えることも珍しくはありません。
浄化槽について
住宅購入者の中には単独浄化槽で良いという方も居るようですが、自治体では住宅建築の際に建設部署を中心に開発協議が行われます。基本的にその場で合併浄化槽の設置を強く勧められることが多く、業者がそれを受け入れることも多くなっています。最近では単独浄化槽の設置を認めていない自治体が殆どです。
合併処理浄化槽は30年から40年の比較的長い耐用年数を持つタイプが多いので、下水管がいつ頃その住宅の近くに来るのかは大変重要なことになります。そのため、来年や再来年などに下水管が来るような場所に合併処理浄化槽を入れるのは、コスト的に見た場合、非常に勿体ないと言えます。
結論
以上の理由により、一戸建ての建築費用を抑えたい場合には、出来るだけ浄化槽を入れないで下水道が接続可能なエリアを選ぶべきでして、後の水道工事の費用を抑える以外に長期的な住宅管理費もトータルで押さえていけるメリットを持つと言えます。